2005年12月23日

イラン:バム地震−2年後 変わらぬ精神

2003年12月26日早朝のバム市に、2万6000人以上の命を奪い、何万人もが負傷するという壊滅的な被害をもたらした地震から2年、辛うじて市民の精神は損なわれてはいない。

この24カ月の間、生存者の生活改善のため多くのことがなされたが、同時に、多くのことがまだ手付かずである。実際町を歩いてみると、

倒壊した建物の80パーセント以上が未だ地震の数日後の回復期の時の姿のままあちこちに留まっていた。道路や路地には未だ多くの瓦礫が散乱し、ほこりやチリは絶えず人々の周囲をまっている。倒壊した家屋やビルの大半は、人々が未だ復興の処理をするよりも一時避難所にいることを選んでいるため、“所有者なし”のまま残されている。

しかし、バムにはまだ活気と情熱がある。初期の国際救援労働者の流入後、復興作業は、1年以上だった現在も地元の手に委ねられている。 イランのイスラム共和国政府は市の内部と近隣の被災した村での復興プロジェクトを開始した。 また、イラン赤新月社と国際的な連盟は異なる分野での復興プロジェクトを実施している。

イラン赤新月社、文部科学省の協力により国際連盟がサポートするプロジェクトは、9つの学校(標準の5校、モデルの1校、障害者用の3つの特別校)、バムのクリニック1つ、ケルマーン州のRoad Rescue Baseを盛り込んでいる。2006年5月末までには、主にオーストラリア政府、オーストラリア、オランダ、アイルランド、カナダ、ドイツ各国の赤十字社より資金援助を受けている最初の数校の建設が完成する見込みである。

アルゲバム(バムの要塞)モデルスクールを含む2組目の学校の建設は2006年6月末までに完成する見込みである。ユネスコとの提携でなされるこのプロジェクトは幼稚園から中学校までを対象としている。カナダ、オランダ、ドイツ、アイルランド、オーストラリア、スウェーデン、日本、ノルウェー、クロアチア、アンドラ、デンマーク、フィンランド、イギリス、モナコ、リヒテンシュタイン、ニュージーランド、ポーランド、台湾各国の赤十字社が資金援助をした。その他の3校はスウェーデン政府、スウェーデン、ノルウェー、日本各国の赤十字社によって資金援助される。

学校の建設現場で遊んだり、現場の一角の避難所で勉強している生徒達を見ると、ある意味では平常時に戻りつつある兆しが見え、励みになる。

校庭のがれきはまだ完全に除去されていない。生徒達は、工事が完了するまではプレハブの建物の中で授業を受け続けることができる。

生徒達は、労働者が彼らの安全を気遣いながら作業する一方で休憩時間を楽しんでいる。このようなサイトの1つの近くに住む住人の一人は、近々完成する新しい学校に、「命はとても大切です。子供達が、がれきの脅威なしに安全に勉強するのを見られることが幸せです。」と、喜びを述べた。

バムはやしの木と庭に囲まれ、かつては世界一のデーツを産み出したことがある。しかし地震後はほとんどのやしの木を失ってしまった。生き残ったものは、今後の工事全てとそれに関わるダメージのために必死に戦っている。やしの木を切ることは禁止され、違反した場合は150ドルの罰金が課される。

モスク、病院、学校、銀行、自治体オフィスなどの都市の主要なビルの多くもまた、再建の必要がある。これらは地方公共団体の責任であるが、場合によっては、他の国際機関により支援される場合がある。地震により激しく損傷した街の古い砦もこのケースにあたる。 ユネスコは、世界遺産サイトとして2500年昔の城砦を登録し、復旧のために15年かかるといわれている長期プロジェクトを支援している。

震災後の18カ月間、居住者達は自身の家の再建を始めることを許可されなかったが、現在は規制が変わり、政府は居住者が自身の土地に家を建築するためのローンを提供している。

バムの人々の精神は2年経った今も変わってはいない。しかし、さまざまな試練の連続である。深刻な粉塵の大群は現在も続き、呼吸困難を引き起こし続けている。

バムの人々に提供された多大な国内・国際的支援は、確かに大きな効果をもたらしたが、多くの問題がまだ残されている。イラン赤新月社ケルマーン支局長のAbna博士はこう指摘した。「多くの国立、国際機関、またNGO団体は、バムでの救援・復旧復興においてこれまでの大変協力的であった。しかしながら、我々は地震によって引き起こされた破壊から完全に回復するためにさらなる支援が必要である。」

世界の関心は、バムから津波被災地やパキスタンに移ってきている。しかし国内では、連盟の支援により、イラン赤新月社が、2年前に怒った恐ろしい災禍により被災した何万人もの人々のニーズにこたえられるよう、また、最良の方法を見つけられるよう努力し続けている。

原文URL: http://www.reliefweb.int

情報源:Source: International Federation of Red Cross And Red Crescent Societies (IFRC)

*著作権は情報源に帰属します。
タグ:地震
posted by CODE at 17:09| アジア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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